ORIORI

物語を紡ぐかごバッグ

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日本では古来から、四季折々の自然の恵を受けて
人々は生活してきました。

それは野菜や果物などの食べ物だけでなく、
かごやザル、農具に建具など、様々な道具を自然素材から生み出し、
その生活に役立てていました。

山葡萄の蔓もその強靭さから、
まだ言語もまともに存在しなかった縄文時代から
カゴとして利用されていたそうです。

また、古くから道具作りに用いられてきた「織り」の技法は、
縦紐と横紐を交互に編んでいく事ですが、
かご編みに使われる編み方もまさに縦ヒゴと横ヒゴを組み合わせて、
織るように編んでいきます。
遥か昔に使われていたものが、現代と殆ど変わらない製法で作られていた事から、
いかに現代に伝わる製法が理に叶っているか伺い知る事ができます。

そんな「四季の折々」と「織り」を組み合わせて、ORIORIと名付けました。

伝統的な製法と共に現代に受け継がれてきた
日本古来からの物語。

そして深い山の奥で育った山葡萄の蔓が、
美しいかごへと生まれ変わる物語。

さらに、大切にお使い頂いた山葡萄かごが成長し、
次の世代に受け継がれていく物語。

ORIORIでは、かごを編むと共に
その物語も一緒に紡いでいきたいと考えています。

山葡萄の蔓の樹皮
山葡萄製品作り
山葡萄製品のお手入れ
山葡萄製品のかごバッグ

STORY 01

山葡萄の採取

ORIORIでは、国産の良質な山葡萄の蔓のみを使い、
素材の採取から加工、製作まで全ての工程を一人で行っています。
山葡萄の樹皮が採取できるのは、一年間で梅雨時のほんの2〜3週間のみ。
上質な山葡萄の蔓は、人を寄せ付けない山奥にのみ生育し、
熊や猪などの野生動物が多く生息する環境に入っていくことは常に危険が伴います。
また、貴重な素材を無駄なく使うために、
採取時には山葡萄の絡みついた木に10数メートル以上登り、
なるべく上で切ってあげる様に心がけています。
急な斜面や濡れた木の上での作業も多く、まさに命がけの作業になります。

STORY 02

サスティナブルな
採取と森林の保全

山葡萄などの蔓性植物は自立することができないため、
他の樹々に巻き付くなどして、その枝葉を上へ上へと伸ばしていきます。
そのため、蔓が大きく成長しすぎると、寄生された樹々はその重さに耐えきれなくなり倒れてしまったり、
上手く成長出来ずに枯れてしまいます。
大きく成長しすぎた蔓を採取することは、樹々の成長を促し、森の再生にも繋がります。
かご作りに最適な山葡萄の蔓は、樹齢20〜30年のため、
一度切ってしまうと次に採取できるのは何十年も先になってしまいます。
蔓が死んでしまわぬ様、根は残し、まだ若い蔓は十分に成長するまで見守るなど、
その時に最適な物を最適な量だけ採取することで、
成長と採取の持続可能なサイクルを維持しています。

STORY 03

時間をかけて、
丁寧に、心を込めて

梅雨の間に採取した蔓を完全に乾燥させた後、水で柔らかくして平にする鞣し作業、均等に切りそろえるヒゴ作り、
太さや厚みの調整、と編み始めるまで多くの工程を経て、漸く編み始めることが出来ます。
いざ編み始めてからも、乾燥させたヒゴを再度水に漬けて柔らかくし、
編んでは乾燥させて隙間を調整し、それを繰り返して少しずつ次の工程に移っていきます。
そのためオーダー製作の場合、ご注文を頂いてからお渡しまで多くの時間を頂いてしまいます。
その分、ひとつひとつ丁寧に心を込めてお作りさせて頂きます。

STORY 04

使い手の思いと
共に育ち、繋がる

製品として完成したかごバッグですが、使う内に更に成長していくことで本当の意味で完成します。
丈夫で良質な山葡萄の蔓を使用したかごバッグは、使う内に深い艶を帯び、色も飴色に変化していきます。

さらに森の中で縦横無尽に成長する事が出来る山葡萄の蔓は、他の樹々の樹皮と違い、
剛性だけでなく柔性も持ち合わせているため、使う程にしなやかに手に馴染んでいきます。

「100年使える」と云われる山葡萄のかごバッグ、メンテナンスをしながら
大切に使用することで世代を越えて受け継いでいくことが出来ます。

愛着を持って育てたかごバッグを、大切に育てたお子さんやお孫さんに受け継ぐことで、
物だけでなく思いも繋いでいくことが出来るのです。
ORIORIでは、かごを通してそんな思いを繋ぐお手伝いができればと考えています。

PROFILE今泉尋之
1982年生まれ。
雑誌、カタログのフードスタイリスト、グラフィックデザイン、雑貨・食品の輸入会社を経て、伝統工芸であるかご編みに出会いました。
若くしてかご編みに出会えたことで、伝統に感性をプラスしてものづくりに挑めています。
また、一見工芸とは無関係なこれまでの仕事ですが、これまでの多種多様な経験があるからこそ、今の自分が作れる作品があると実感しています。
自分がこの仕事に出会えた様に、次世代に工芸と自然が残せる様、伝統を大事にしながら常に新しいものづくりに挑戦したいと考えています。

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